伊藤伸二の吃音(どもり)相談室

「どもり」の語り部・伊藤伸二(日本吃音臨床研究会代表)が、吃音(どもり)について語ります。

2015年08月

第26回吃音親子サマーキャンプ 3

出会いの広場4 ブログ出会いの広場3 ブログ2015サマキャン出会い新12015サマキャン出会い新22015サマキャン出会い新32015サマキャン出会い新4

 出会いの広場

 開会式に続いて、キャンプの最初のプログラム活動1が出会いの広場です。

 1986年に開いた、第一回国際吃音問題世界大会を大成功に導いたのが、九州大学の村山正治先生が担当して下さった「出会いの広場」でした。世界各国から参加した人たちが、この出会いの広場で、いくつものエクサザイズをともに経験した、エンカウンターグループ的な雰囲気が、初めての人たちを、一気に近い存在にさせました。たくさんの人から、あの「出会いの広場」があったから、世界大会を成功したとよく言われました。

 それから、僕たちのキャンプや吃音ショートコースなどのワークショップでは、この出会いの広場を大切なものと位置づけています。今回のキャンプは千葉市立院内小学校の渡邉美穂さんが担当しました。シンプルなサマキャンじゃんけんからはじまり、いくつかの童謡を、その場で初めてできたグループで。相談して、からだを使って童謡を歌うという、初めてで会うひとたちにとって、かなりハードルが高い活動です。

 これまで親の表現活動や演劇を通して「からだで表現」になれている子どもと親は、すぐにのってきました。新しく参加した人たちも、先輩の積極的な動きにあおられて、グループごとに相談し、練習し、最後に発表します。これが最終日ではなく、活動の一番初めです。初めて参加した人たちは、きっと面食らったことでしょう。しかし、全体の場の力は大きく、楽しく話し合い、楽しく練習し、表現を競い合っていました。

 これが吃音親子サマーキャンプの伝統かと、僕自身も驚きました。
 この出会いの広場で、今年のキャンプも楽しく、充実したものになると予感しました。

 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2015/08/31



第26回 吃音親子サマーキャンプ 2


 順をおって紹介する前に、千葉市立院内小学校のことばの教室の、渡邉美穂さんが、「吃音を生きる子どもに同行する、教師・言語聴覚士の会」の仲間に送った報告を紹介します。

 
第26回のサマキャンに行ってきました。今年も130人を超える参加者とワイワイと楽しい時間を過ごしました。楽しかったです。

私の担当する「出会いの広場」では、これまでの25回とは少し違う内容にしたいと考えていました。今回の劇では、たくさん歌がでてくる「雪わたり」だったので童謡を歌ってみようと思いました。竹内敏晴さんのレッスンみたいなことができるわけではないですが、みんなが童謡を楽しそうに表現できたらと8曲用意しました。

 やはり、最近の童謡を知らないという子どもたちが多かったです。でも、その歌を使って歌いながら表現してもらいました。初参加者も多い中、最初の活動にもかかわらず楽しそうにパフォーマンスしていました。サマキャンの力を感じました。すごいですね。来年までに、もう少し歌を歌うことについて学んでおきたいと思います。そして、サマキャンに生かしたいと思います。

 そして、事前レッスンをしたスタッフの劇をしました。アレンジ大好き坂本英樹さんが、楽しそうに紺三郎を演じていました。小さな子狐が騎馬戦の騎馬に乗ってお星様を取ろうとしている様子を伊藤伸二さんがうれしそうに演じていました。スタッフが演じることを楽しんでいるって、いいことですね。脚本や演出してくれている渡辺貴裕さん、いつもありがとうございます。

 荒神山の山登りで、子どもたちが「かた雪かんこ、しみ雪しんこ〜」と歌っていたことからも、劇をみんなで楽しんでいるなと思いました。また、急にサマキャンに参加できなくなった鈴木尚美さんが小道具を届けるためだけに、神奈川県からきてくださいました。本当にすごいことですよね。ありがとうございました。かん子と四郎の衣装や雪ぐつなどしっかり使わせていただいました。そのことで劇も盛り上がりました。最終日の劇も、子どもたちが小道具や衣装を使って楽しんで取り組んでいました。

 話し合い活動は、スタッフ会議で時間がない中でも「こんな様子であった、こんな発言があった」と熱心な報告がありました。話す子どもたちの様子にスタッフも驚いたり感心したりという感じでした。サマキャンの力もそうですが、子どもたちにはレジリエンスがあると思いました。

 私は、親の学習会にも参加させてもらったのですが、伊藤さんのレジリエンスの話のあと「子どもたちのレジリエンスを日常からみつける」というワークをしました。吃音講習会の時、高木宏明さんのまとめてくれた10の項目をみながら親たちが子どものレジリエンスを発表してくれました。すごいワークだと思いました。

 「子どもをほめる」と教育界でよく言われていますがそんな「ほめる」なんていうことばが薄っぺらく感じるくらいの親の発表でした。「こんなエピソードがあり、それがレジリエンスのこの項目にあたる。さすが、私の子です。」とか、エピソードを話して「これってすごいですよね。尊敬します」
 など、子どもたちがきいたら喜ぶようなことばがたくさんありました。本当に、すごかったですよ。

まだまだ伝えきれない活動やエピソードがあります。参加した方々、どうぞ私の足りない分の報告してください。吃音の夏は、これで終わりました。さみしい気がしていましたが、いよいよ「吃音の秋」が始まると考えてまた楽しもうと思います。みなさん、よろしくお願いします。
                                     渡邉美穂

第26回 吃音親子サマーキャンプ 1

 2015年8月21日

 いよいよ,吃音親子サマーキャンプの開幕です。今年も140名以上の申し込みがあったのですが、体調を崩したり、急な用事が入り、キャンセルがありました。それでも130名ほどのキャンプになりました。
 これから、写真を紹介しながら、キャンプを振り返ります。

サマキャン2015スタッフ打ち合わせ ブログ 

全国から集まった参加者は、まず「荒神山自然の家」のオリエンテーションを受けた後、荷物をそれぞれの部屋に運び、しばし休憩します。その間に、僕たちスタッフは、第一回目のスタッフ打ち合わせをします。一人一人の簡単な自己紹介の後、次のスタッフ会議までの、キャンプの流れを説明します。

 これだけの参加者の3日間のキャンプなのに、事前の打ち合わせは何もありません。初めてスタッフとして参加する人も少なくなく、その人たちと会うのは、キャンプ初日が初めてです。46名のスタッフの内、沖縄の言語聴覚士や、遠方の人6人ほどはこの第1回目のスタッフ会議に間に合わず、夕食後に合流しました。
 60分ほどの打ち合わせですが、僕たち自身も、これだけ短い打ち合わせで、よくキャンプが回っていっているものだと不思議です。初めて参加のスタッフも、みよう見まねで行事に参加していく中で、自分の立ち位置を見いだしていきます。丁寧な説明が一切ないままにすすんでいきますので、初参加のスタッフは最初はとまどいながらも、夜のミーティングの時には、このスタイルが自然と理解できてくるようです。

サマキャン2015挨拶 ブログ
 僕の開会の挨拶です。今回は、初めてキャンプにテーマをつけました。
 「子どものレジリエンスを育てる」ですが、子どもにも分かるように、少しレジリエンスについて説明し、キャンプの中で、レジリエンスの大切な概念である「メンター」(師匠・先輩・目標にできる人)を探そうと締めくくりました。
 
 挨拶の後、参加者全員の名前をひとりひとり読み上げ、その場で立ちます。そして、全員の拍手で迎えます。初めての参加なのに、親はあっち、子どもはこっちというふうに、親子で一緒に座っていないのが僕たちのキャンプの大きな特徴です。荷物を運び入れ、スタッフ会議をしている間の休憩時間に、複数回参加している子どもたちが、新しく参加した子どもに話しかけ、もう知り合いになっているのです。
 キャンプ中、みずいろ、ピンク、きみどり、きいろの4つのグループごとに行動します。演劇の稽古も、ウォークラリーも、このグループで行います。この生活班は、小学1年生から高校生までの縦割りです。
 さあ、生活班ごとに集まり、最初のプログラム「出会いの広場」のために、体育館に向かいます。いよいよキャンプのスタートです。

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2015/08/28




 

第26回 吃音親子サマーキャンプがおわりました。


 吃音(どもり)のもつ豊かな世界

 8月21・22・23日と滋賀県彦根市で行われた、吃音親子サマーキャンプが無事に終わりました。病気やケガもなく、26年間つづいているのが奇跡のようです。遠くは沖縄からふたりに言語聴覚士がスタッフとして参加かするなど、九州、関東地方など、全国各地から、ことばの教室の教師、言語聴覚士、吃音親子サマーキャンプの卒業生など、46名のスタッフが参加し、参加者は合計131名でした。

 毎年書いていることですが、僕は昨年はスタッフが集まったけれど、今年はどうだろうかと、いつも不安になります。手弁当で、参加費を全員がはらってのスタッフです。ボランティアスタッフという発想が僕たちにはありません。スタッフも参加者もすべてが対等なのです。

 最近言わなくなったとこれを書いていてきがつきましたが、ずっと言い続けてきたのがこの姿勢です。

 「僕たちは、世のため、人のためにという発想でこのキャンプを続けているのではありません。とてもいいい仲間とキャンプがしたいから、どもる子どもや、その保護者と会いたいから、そして、3日のこの空間がとても好きだから、自分たちの楽しみ、喜びのためにしているので、僕たち自身がこのキャンプを楽しみます。お世話をするされるの一方的なかんけいではありません。僕たちは勝手に楽しみますから、皆さんも楽しんで下さい」

 楽しいといっても、与えられる楽しさはひとつもありません。とてもハードなスケジュールです。キャンプの3つの柱で構成されています。
  ゝ媛擦妨き合う話し合いが、90分と120分 作文教室が90分
 ◆,海箸个妨き合う 表現活動としての劇の練習と上演
  親の4時間30分の学習会

 一般的な意味での楽しい活動はひとつもありません。吃音とことばに徹底的に向き合う3日間です。
 それでも子どもたちも、保護者もとても楽しそうです。そして、最後にはひとつの吃音ファミリーになっていきます。一人一人の参加者が「参加してよかった」と振り返る。自分たちがしていることですが、常にこのような満足感をえることが出来ることが、とても不思議だし、奇跡のようにも思えます。

 これまで、あまりキャンプの振り返りをブログで紹介してきませんでしたが、今年は、全てのプログラムについて、できるだけ紹介する予定です。

 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2015/08/27

どもる子どものレジリエンスを育てる


いよいよ、明日から、いやもう今日になりました。第26回の吃音親子サマーキャンプです。今年も、沖縄や関東地方から135名が参加します。キャンプの報告の前に、吃音講習会の報告です。   

第4回 親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会が、8月1・2日、東京・池袋の帝京平成大学で開催されました。「子どものレジリエンスを育てる」をテーマに、筑波大学副学長の石隈利紀さんを講師に迎え、遠くは沖縄、鹿児島、島根、宮城、山形など広い範囲から79名が参加しました。 ことばの教室の教師、言語聴覚士、どもる子どもの保護者など、それぞれの立場からの率直な思いがあふれた有意義な2日間になりました。

 1日目の午前10時、日本吃音臨床研究会会長の伊藤伸二の基調提案から、スタートしました。 午後は、石隈利紀さんの、前のめりになって語りかける、エネルギーあふれる講義が続きました。ユーモアたっぷりのお話は、一方的ではなく、エクササイズを取り入れ、参加者と確認しながら、すすんでいきました。そして、参加者は、いつの間にか、石隈さんワールドの中に引き込まれていきました。講義後の伊藤との対談は、聞いている者も弾んでくるような、楽しい時間でした。

 実は、石隈さんと伊藤の対談は今回で2度目です。1999年に、論理療法をテーマとした吃音ショートコースに講師として来て下さったときの対談は、3時間休憩なしのぶっ通しでした。始終笑いとユーモアに包まれ、フロアの参加者と一体になった対談でした。前回の対談を思い出させるすてきな時間を過ごしました。
 その後、グループに分かれ、講習会を振り返って、質問を出し合いました。公式プログラムが終わったのが、19時45分。研修会という名のつくもので、これほど長時間のものは他にはないのではないかと思えるくらいのハードスケジュールですが、参加者の皆さんは、こんなに長いとは…と少し疲れながらも、充実した中身に満足していただけたようでした。 場所を変えた懇親会には、石隈さんも最後まで参加して下さいました。

 2日目は、直前まで長崎で開かれた、九州地区難聴・言語障害教育研究協議会に講師として参加されていた、国立特別支援教育総合研究所の牧野泰美さんのお話から始まりました。続いて、同じく直前に行われた全国難聴・言語障害教育研究協議会の吃音分科会で発表した桑田省吾さんが、講習会バージョンに変更して報告して下さいました。その後は、前日の質問に答える形で、幼児の吃音、学童期の吃音に必要なレジリエンスをどう育てていくか、多くの実践例を出し合いながら参加者みんなで話し合いました。

 そして、最後のセッションは、参加者ひとりひとりが今回の講習会を振り返りました。ゆったりとした時間の中でこの2日間を振り返るこの時間は、余韻に浸りながらも、ここで学んだことを明日からの子どもたちとの出会いに生かしていこうという決意、覚悟を感じ取ることのできる濃密な時間でした。一部、紹介します。

◇これまで遊びを大切にして、どもりながらしゃべるということをしてきたが、これでいいのかなと少し不安だった。それでいいと言ってもらえて安心した。ぜひ、来年も参加したい。

◇具体的に何をしていいか分からなかったが、声を出すということ、表現することの楽しさを子どもと共にみつけていくということを教えてもらった。それなら、明日からできそうだと思った。

◇幼児の臨床をしている。来られた親に対して、一緒に子どものレジリエンスを高めていこうと、自信をもってすすめていけそうだ。

◇初めて参加したが、前に立って話をする人が、自分の弱みを出してくれるので、安心して参加できた。そのため、講習会全体がやわらかい雰囲気で楽しく研修することができた。

◇子どもと対等に、誠実にかかわっていきたい。教室に来ているどもる子に早く会いたくなった。

◇ことばの教室担当になって20年。そろそろネタ切れになっていたときに、レジリエンスという横文字に惹かれて参加した。今までやってきたことがよかったと確認できたし、これからすることもみつけることができた。以前、どもっている校長がいて、その人の生き方に惹かれていたことも思い出すことができた。

◇柔軟なプログラム変更など、参加者の様子をみながらの運営・対応がよかった。

◇子どものレジリエンスをみつけて、それを親に伝え、共有していきたい。
 
 「スタタリングナウ 癸横毅押。横娃隠鞠8月号より  報告・溝口稚佳子

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2015/08/20

どもる子どものレジリエンス−うれしい報告


 子どもの力はすごい

 8月1日・2日と開かれた、「第4回 親・教師・言語聴覚士のための吃音講習会」が、全国から79名が参加して無事に終わりました。楽しく、豊かな世界でした。それはまた報告しますが、今日は昨日のうれしい電話の報告です。子どもには、レジリエンスが備わっていると強く思えた報告です。

 昨年の振り返りで、「どもる度に、すみませんという女子高生」のことを書きました。その高校生の母親からの電話です。

 ノートの紙切れに、ある人の住所が書いてありました。誰の住所なのか、まったく思い出せません。多分、静岡のキャンプで出会った人かなあと、吃音親子サマーキャンプの案内を出しました。そして、電話です。
後で紹介する、女子高生の母親からでした。母親はキャンプに参加しようかと誘ったが、「私は大丈夫」だと、高校生がきっぱりと言ったそうです。

 少し吃音が目立ち、教師からは「努力が足りないからからだ」と指摘され、かなりつらい思いをしていた高校1年生と、60分ほど僕と話し合いました。

 その話し合いで、彼女は大きく変わったというのです。僕との出会いの後、高校生は、元気になり、学校の勉強もしっかりし、吃音を指摘されても、「これが私の話し方だから」ときっちりと説明ができるようになりました。
 もちろん、どもる度に「すみません」と言っていたのが、言わなくなり、高校も、楽しく元気で通うようになり、気がついたら、吃音そのものも随分変わったといいます。僕の書いた本も、しっかりと読んでいるそうです。

 「吃音親子サマーキャンプは参加しませんが、娘の今の状態の報告し、お礼が言いたかった。今後いろんなことがあるでしょうが、とてもつらかった中学時代と、高校一年の、伊藤さんと出会うまでの、苦しみを経験した上での、今の状態なので、なんとか頑張ってくれると思います」

 長年つきあっていても、なかなか変わらない人がいます。たった60分の話し合いで、このように変わった人がいます。この高校生に、困難や、逆境を生き抜く力である、レジリエンスがあったということです。
 とてもうれしい報告でした。

 2014年12月14日に書いたブログを紹介しておきます。

静岡のキャンプの時です。
 中学生・高校生との話し合いです。看護師に将来なりたいという、女子高生は仕事への期待や、不安を話しました。少しどもるのが目立つのですが、それはまったくきにならないのですが、どもって声がでないとき、「すみません、すみません」と下をむいて言うのがとても気になりました。
 「こんなにどもる私が、看護師としてやっていけるか」と少しの不安はあるようですが、看護師になりたいとの想いがとても強い女の子です。母親が看護師で、父親も病院で働いていて、家族の会話の中で、仕事に関していろんな話が出て、それで、看護師の仕事に就きたいとおもったのでしょう。

 昨年、札幌の病院に勤める看護師が、吃音を苦にして自らの命を絶ったことも話しながら、しばらく仕事について話し合いました。「あなたと同じ程度によくどもる人が、看護師になり、苦労しながらも定年ちかくまで、働き続けているはなしなどをしながら、誠実に、責任感があり。まじめに取り組めば、苦労があるけれど、仕事はできる。そこまで、強い決意があるのなら、是非、がんばって欲しいと話しました。

 吃音は、治らないものの、自然に変化はしていきます。その人の資質のようなもので、何が影響しているのかわからないのですが、吃音を治そうと訓練せずとも、生活の中で、どもりを認め、隠さず、できるだけ丁寧に話していくことで、どもりは変わっていきます。それは僕の経験でもそうですし、数千人のどもる人に出会って、あまりどもり方が変わらなかった人は、ざつと思い返しても、20人もいません。だから、ほとんどの人は自然に、完全には治らないにしても、随分と話せるようになると言っていいと思います。僕も、かなり変わりましたが、自分の名前を言う時は「・・・・いいいとう」なったり、数字の「なな」や「いち」を言う時、寿司の注文で「たまご」と言う時、ほとんどの場合どもります。どもる「音」は残り、かなりどもることもあるけれど、日常生活の会話や、講演・講義で困ることは、100パーセントありません。そんな話をしました。そして、

 「すみません、すみません」と、どもる度に言うのは、絶対にやめて欲しいといいました。「何が、どうして、どもることが、すみません、になるのか」「何も悪いことをしているわけでもない」「すみません、といってしまうと、極端に言ってしまうと、すみませんと思うなら、どもるのをやめろ」言われることになってしまう。「どもるな」と言われることは、どもる僕たちには「話すな」と同じことになる。

 「そんな言語生活をしていると看護師にはとてもなれない。まず、顔をあげて、堂々ととまでは言わないが、平気なふりをして、相手の目を見て、「すみません」を言わずにどもろう」

 これからの生活で、心がけることは「すみません、と言わずにどもることをこころがけて欲しいと言いました。無意識レヘルまで「すみません」がからだに入ってるので、強く意識しないとできないでしょう。

 「がんばって、半年つづけてみな」と話して、また後日報告して欲しいと話して分かれました。

 「すみません」と言うのは「何を目的にした行動なのか」しっすり考えて欲しいといいました。アドラー心理学の「目的論」にたつと、いろんなことが考えられます。どもりは哲学たどつくづく思います。

 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2014/12/14
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