どもり内観について、しばらく続けてきました。今回で、とりあえずの最後とします。今日は、最新の、2020年10月23日の大阪吃音教室での「どもり内観」の講座で出た参加者の意見を紹介します。言っていることはよく似ているのですが、微妙に違うことが、これまでのどもり内観を調べてわかりました。どもり内観は、吃音を否定し、吃音によって生きづらくなっている人に、新しい一歩を踏み出すきっかけとなることはまちがいありません。自分ひとりだけでは限界がありますが、仲間と内観をすることによって、他の人の話を聞き、その視点から自分を振り返ると、新しい見方が広がっていくようです。とてもシンプルな問いかけで、シンプルな方法なのですが、奥が深い取り組みだと思います。今後も続いていく講座です。

吃音にお世話になったこと
・いろんなことへの共感能力を育ててくれた
・考えを広げ、深めてくれた
・「他人の個性を愛すること」を教えてくれた
・どもる仲間に出会え、大阪吃音教室に出会えた
・どもりについて周りの人と語り合えた
・吃音を生きるために、役立つ様々な本を読むきっかけになった
・精神医学、心理学など、これまで関心がなかったことについて学ぶきっかけになった
・自分を見つめ直す機会を与えてくれた
・吃音以外の障害について知り、障害のある人たちと出会えた
・遊んでくれる人たちと出会えた
・今の恋人と出会うきっかけをつくってくれた。
・人の話を聴く大切さを知った
・話す技術が向上した
・完全でなくても、欠点があっても生きていけると分かった
・創造性、編集力がついた
・人とのコミュニケーションを考えるようになった
・仕事以外で活動する場を得た
・ライフワークとなった
・ものごとを考える核となった
・娘と話し合うツールになった
・本を書いた
・仕事を得た
・テレビに出演した

吃音にして返したこと
・どもりを周りの人に公表した
・どもりについて、理解して欲しい人に説明した
・吃音を大学の卒業論文のテーマにした
・吃音で悩む人の相談を受けた
・どもってでも話してきた
・どもることを愛するようになった
・吃音について学んだことをアウトプットした
・自分がどもってもいいと認めた
・大阪吃音教室、吃音親子サマーキャンプに参加した
・どもる人の世界大会を開いた
・吃音に関する本を書いたり、吃音をテーマとするテレビ番組に出た

吃音に迷惑をかけたこと
・吃音を嫌い、憎み、消そうとした
・子どものころ、どもる友人の真似して、嘲笑の的とした
・どもりを遠ざけ、孤独にさせた
・どもりが出て来ないように常に祈っていた
・劣等感を持った
・どもらないようにし、隠そうとした
・どもりさえなければ何でもできるのにと、恨んだ
・いやなことを、どもりのせいにした
・吃音を口実に、親子関係、人間関係を作ろうとしなかった
・吃音の存在に気づいてあげなかった (了)  2020.10.23


日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2020/12/02