第16回 吃音キャンプ IN OKAYAMA

 秋の吃音キャンプロードは、9月16・17日の千葉から始まり、10月20日は岡山でした。
 当初、1泊2日だった岡山のキャンプが、今はデイキャンプになっています。スタッフの多くも、異動等で替わっていきます。でも、どもる子どもたちに、同じようにどもる子どもたちとの出会いの場を作りたいということばの教室の担当者たちの思いは続き、今年も90名以上が参加しました。ことばの教室の担当者の参加も35人と多かったです。
岡山キャンプ1岡山キャンプ2 はじめましての会の後、子どもたちと保護者は別プログラムです。
 僕は、保護者向けに、12月発刊の新著『どもる子どもとの対話〜ナラティヴ・アプローチがひきだす物語る力』を書く中で考えたこと、東京大学先端科学技術研究センターでのイベントで考えてきたことをパワーポイントを使って話しました。これまでは、参加者からの質問に答えていくなかで、話を組み立てることが多かったのですが、今回は珍しく最初から最後までまとまった話で通しました。「とても共感できた」との保護者の感想に、ほっとしています。
 昼食後は、前半は子どもたちとの話し合いに参加し、後半は保護者との話し合いに参加しました。子どもたちからは、事前に質問を考えてもらい、その質問に答えていきました。

岡山キャンプ3岡山キャンプ子どもからの質問
・何歳ですか。
・小さい頃はどんな子どもでしたか。
・好きな勉強は何でしたか。
・嫌いな勉強はありましたか。
・好きな遊びは何でしたか。
・どもることに気がついたのはいつですか。
・ことばの教室に行っていましたか。
・どもることを誰かに話しましたか。
・中学校で部活はしていましたか。
・彼女はいましたか。
・どんな仕事をしましたか。
・「どもっていてよかった!」と思ったことはあますか。
・どもりと上手につきあうために一番大切なことは何ですか。

 子どもからの質問に答える形で、話を少し膨らませて、子どもたちと対話をしました。 「彼女はいましたか」の答えなどは、質問してもらわなくては話せない内容です。「僕は21歳の夏に、どもりを認めて、どんどん話していくことで、人間関係が広がり、恋人もたくさん出来て、「ずっと、彼女のいない歴はなかったよ」などと、気持ちよく話せました。

 子どもたちと話していて「明石家さんまさんみたい」とよく言われます。僕は、明石家さんまさんをあまりよく知らないのですが、そう言われたらそうなのかなあと思います。「どもる体」の著者、伊藤亜紗さんからも言われました。

 スタッフからも質問を受けました。

スタッフからの質問
・子どもの頃、好きだった遊びは何ですか。
・吃音に気づいたのはいつですか。
・伊藤さんの両親は伊藤さんの吃音をどう思っていましたか。
・治す努力をされた時期のことを教えて下さい。
・吃音に対する考え方が変わったのはいつですか。
・どもる人がどもりながら好きな人に告白するとうまくいきやすいと聞いたのですが。
・どもっていてよかったなと思うことはありますか。
・岡山以外でも吃音キャンプは開催されていますか。
・ことばの教室の役割は何だと思いますか。
・これからどんなことに挑戦しようと思いますか。

保護者からの質問
・吃音は治るのが難しいと言われていますが、知っている人で治った人はいますか。
・これから学年があがるにつれていろいろな問題とぶつかると思います。子どもが吃音で悩んでしまったとき、どのように寄り添ったらいいか、接したらいいか不安です。
・友だちと良好な関係を作るために気をつけることを教えて下さい。
・家でできることを教えて下さい。吃音の症状を悪化させないためにできることを教えて下さい。
岡山キャンプ5岡山キャンプ6
 たくさん質問をいただいたのですが、今回は用意していたパワーポイントでの話で、予定の時間を使ってしまったので、よく受ける質問等に関しては、資料として配りました。

 キャンプの最後のあいさつで、僕は、岡山のキャンプが16年間も続いていることに、岡山県のことばの教室の担当者の皆さんに、敬意の思いを伝えました。
 さあ、明後日からは20年目になる島根キャンプです。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2018/10/25