クマのプーさんのルーツ 2

 前回のブログで、石井桃子さんの英訳のすばらしいことを書いて、英文のみ紹介しました。そんなに難しい単語ではないけれど、だからこそなのかもしれませんが、どう訳したらいいのか、考えてしまいますね。
 長谷さんが「さすが、石井桃子さんです」と言っておられた日本語訳を紹介しようと思いますが、その前に別の人の訳をまず紹介します。
クマのプーさん 3

      
おしまい
  ぼくがひとつのとき
  生まれたて

  ぼくがふたつのとき
  まだまだ生まれたばかり

  ぼくがみっつのとき
  やっとぼくらしくなった

  ぼくがよっつのとき
  たいしたことなかった

  ぼくがいつつのとき
  ひとり歩きだして

  でもぼくはいまむっつ いちばんあたまがいいんだ
  だからいつまでも、いつまでも、むっつのままでいようとおもうんだ
                                藤代恵美子訳
             『クマのプーさんと魔法の森へ』求龍堂グラフィックス


 
 では、石井桃子さんの訳です。

       
おわりに
  一つのとき ぼくは
  まだはじまったばかりだった

  二つのとき ぼくは
  まだうまれたてのままだった

  三つのとき ぼくは
  まだまだぼくじゃなかった

  四つのとき ぼくは
  そうたいしてかわっていなかった

  五つのとき ぼくは
  ただげんきいっぱいだった

  いまぼくは六つで だれにもまけないおりこうさん
  だからぼくはこのままいつまでも六つでいたい

 いかがでしたか。
 原書にあたると、こんな読み方もあるんだな、こんな気づきもあるんだなと新しい発見がありました。また、訳者によっての違いにも気づきました。

 次のハーゼのお話会は、10月ごろだということです。「ディズニーの秘密」にしようかなと、長谷さんはおっしゃっていました。また楽しみです。

  日本吃音臨床研究会会長 伊藤伸二 2018/6/11