第1回ちば吃音親子キャンプに行ってきました。

 吃音親子サマーキャンプに約20年連続して参加している、千葉市立院内小学校の渡邉美穂さんは、千葉でもキャンプをしたいとずっと言っていました。でも、千葉から滋賀の吃音親子サマーキャンプにたくさん参加してくれていたので、滋賀に来てもらえればいいのではないかと、なかなか実現しませんでした。

 一昨年11月、沖縄で吃音親子キャンプが開かれ、日程の関係で、昨年5月に2回目が開催され、今年3回目が開かれます。その第1回目に千葉から渡邉さんも参加し、渡邉さんの中では、千葉でもキャンプをしようとの思いが高まったようです。僕も今年、74歳になりますので、今後どれくらい吃音親子キャンプを続けられるか分かりません。長く思い続けてきた千葉でのキャンプを実行に移そうとの話になりました。
 計画の話をしていた時は来年度、つまり2018年4月以降にということになっていたのですが、気の早い渡邉さんは待ちきれなかったのか、3月にしようということになりました。教師にとって、学年末の一番忙しい時期、準備が大変だったろうと思いますが、やろうという教師仲間が力を合わせて実現しました。

 渡邉さんが一番に考えたのは、主催団体の名前でした。名前は、横浜や沖縄に習い、「スタタリング・ナウ ちば」としました。そして、次に、旗を作りたいと思ったそうです。シンボルマークとなるようなものをという思いが仲間に伝わり、すてきな旗があっという間にできあがりました。
 その旗は、キャンプのはじめの会で、紹介されました。千葉県の花である菜の花、春、鮮やかな黄色の花をつける菜の花、一面の菜の花は、ひとつひとつは小さな花ですが、集まると圧巻な風景となります。水色の地に、黄色の菜の花がハートの形になっているこの旗は、花言葉とともに、すてきなシンボルマークとなりました。花言葉は、温かさ、財産とのことですが、ここに集う仲間が財産ということになるでしょう。まさに、キャンプに集まったみんなを象徴しています。

 オープンダイアローグ的な話し合いのスタイルを取り入れるなど、冒険もありましたが、とてもおもしろい体験をしました。会場のレクレーションルームに、二重の円を作ります。内側の小さな円に、僕と6人ほどがまず入ります。ここは話す人が座ります。そして、ここに座る人は、固定せず、教師も親も出入り自由です。外側には、内側の話を聞く人たちが大きな円を作って座ります。小さな円の人たちが、まず話し合い、途中で話に加わりたくなれば、そこに自由に加わり、また聞く側に戻るのも自由というスタイルです。話し合う内側のサークルには、高学年の子どもに優先権を与え、6人に満たなければ親も教師も入っていいとの前提で始めました。5年生・4年生の子どもが、さっと入ってきて、まず子どもと僕との対話が始まりました。なんと、気がついたら、休憩なしの2時間、子どもと僕が対話をしていました。ぼちぼち報告をしていこうと思います。

 最後のふりかえりでは、全員が円くなって、今の自分の思いを語りました。これまでとは全く違う価値観に出会い、今後の展望を開くことができたと、ことばの教室の教師も、保護者も話していました。子どもたちも、仲間ができたこと、吃音についてしっかり話し合うことができてよかったと話してくれました。

 教師として、一番忙しいこの時期に開いたキャンプでしたが、スタッフは無理をしてでも開いてよかったと言っていました。力を合わせてキャンプを企画し、運営して下さったスタッフの教師の皆さんに感謝します。そして、吃音親子サマーキャンプの常連で、千葉の吃音の関する集まりに関わって下さり、親のネットワークを作り、初参加の親に細やかな心配りをして下さっている、二人のどもる子どもの保護者である水谷さんに感謝します。
 2回目は、半年後の9月16・17日、会場も予約して、開かれることが決まりました。気持ちの高まり、それがもつ勢いの力を思いました。

 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二2018/03/19