話し合い 小学1・2年生のグループ


 サマーキャンプ一日目の夜の活動は話し合いです。子どもは子ども、親は親でグループに分かれて、話し合いをします。
 
今年の親の参加は、40人。1グループ8人ずつにして、グループを5つ作りました。複数回参加している親と、初参加の親をバランスよく分け、そこにファシリテーターが入ります。ファシリテーターは、ことばの教室担当者や言語聴覚士などの臨床家と、成人のどもる人が、それぞれのグループに3人から4人程度入ります。 

 子どもたちは年代こどにグループを作ります。今年は、‐学1・2年生、⊂学4年生、小学5・6年生、っ羈悖映生、ッ羈悖押Γ廓生、高校生の6つのグループに分けました。それぞれのグループには、親グループと同様、ファシリテーターが入ります。 

 どもりの話をしたいと思うが、どう切り出していいのか分からない、どもりについて聞いても「別に」という返事が返ってくるだけで、後が続かない、そんなことばの教室担当者の声をよく聞きます。しかし、吃音親子サマーキャンプでは、話し合いが大きな目玉であることが浸透しているようで、「では、話し合いを始めます。何か話したい人はどうぞ」と声をかけるだけで、話し合いが始まり、進んでいくグループもあるようです。
 複数回参加している子どもたちが率先していい話し手や聞き手のモデルになってくれているからでしょうか。 話し合いなんて難しいかもしれないと思う、小学校低学年の子どもたちでも、それなりに話し合いの形ができているから不思議です。どうやら吃音親子サマーキャンプには、不思議な魔法の力があるようです。子どもたちは、この話し合いの時間を楽しみにしており、もっと話し合いの時間を長くしてほしいと言う子もいます。

 今日は、小学1・2年生の子どもたちの話し合いの様子を知らせましょう。
 スタッフ会議のときのファシリテーターからの報告と話し合いの記録ノートをもとに書いていきます。子どもたちの発言はできるだけそのまま記録してもらっています。

話し合い1・2年


 急なキャンセルがあって、小学1・2年生グループは、1年生が1人、2年生が2人の3人グループでした。3人のうち初参加が2人、残る1人は4回目の参加です。ファシリテーターとして入っているのは、元ことばの教室担当者と、サマキャン卒業生で今保育士をしている当事者の青年です。
 「どもりのキャンプに行くって、今朝、言われて来ました」、「サマーキャンプでは、いろいろ勉強をするって聞いて来た。普通に勉強するのかなと思っていたら、違ってた。思っていたよりずっと楽しい。劇をするって聞いて、今からわくわくしている」初めての参加する子どもの声です。
 「劇をするのがちょっと苦手だけど、お兄ちゃんと一緒に来た」複数回参加している子どものこの声に、ファシリテーターの青年が「僕は小学生のときは参加していない。高校生になってから参加した。知らない人ばかりで不安だったし、劇の練習は緊張した。でも、同じようにどもる子どもどうしで話し合いをするのは自分のためになったし、気持ちが楽になった」と続きます。
 「どもったとき、笑われるのが嫌」という発言に、ほかの2人も「そう、そう」と共感の声があがります。「本当は、笑うのはダメだよと言いたい」には、「僕はお母さんに話して、先生に言ってもらってる」「友だちに言うとき、そばに先生にいてもらって、自分で言う」など、経験したことがぽつりぽつり出てきます。
 「お父さんにも笑われると思うから、どもりのことは言わない」と言った子に対して、お母さんはちゃんと聞いてくれると思っている子は「○○君のお父さんも笑わないと思うよ。だから、言ってみたら」と返します。
 この子たちにとって、どもりは<大きい>問題のようです。「一日の終わりにする帰りの会で、友だちからいいことをしてほめられたこともあるけれど、そんなことは<小さい>こと。だから、家に帰ってお母さんに言わない。でも、どもりのことは<大きい>ことだから、絶対話す」
 小学1・2年生ながら、吃音をテーマに生きている子どもたちなんだなと改めて実感しました。