2012年4月20日(金)
どもりって何だろう(吃音の基礎知識)

4月からまた新たに始まった大阪吃音教室。開講日は5人の新しい人が参加しましたが、今日も2人の初参加がありました。ひとりは、私が毎年行っている島根のどもる子どもキャンプ、スタタリングフォーラムに高校生の時参加し、私と昼ご飯を一緒に食べたというひとです。今は、大学2年生で、助産師志望だそうです。どもりながら、人と接する仕事につきたいと、考えて行動を起こす明るい女子大生です。私のことを、このように覚えていて、わざわざ遠く姫路から参加してくれたのは、うれしいことでした。
 もうひとりは、43歳の男性の会社員。人と話すのが苦手で、人と話す機会が少ないので余計に話すのが苦手になっていくと話しました。
 姫路からはたびたびは参加できないでしょうが、男性はなんとか毎週きてほしいなあと思いました。

 今日のテーマは、吃音についての基礎知識についてです。これまでは、知っている吃音知識を出してもらって、それが正しいかどうかなどを検証していくこともしたのですか、今回は、私たちの目指す、「吃音とともに生きる」ために、知っておいた方がいいことがを知ってもらうことにしました。

伊藤:吃音で困っている、悩んでいる、どう解消したらいいか、など何でも質問してください。

東野:僕が参加しはじめた17〜18歳の頃と比べると今のほうがどもる人が増えているのでは?今は毎週のように初参加者が来る。どもりの発生率は人口の1パーセントだと言われているが、それより多い感じがする。

伊藤:言語聴覚士やことばの教室の教師からも「増えている」という声が多い。北九州の小児科医院で言語聴覚士をしている友人も、「こんなにどもる子どもがいるのか」とおどろいていた。火曜日に尼崎の小児科医の講演会で講演をしたが、ここでも相談件数が増えているという声を聞いた。
 統計的には分からないが、増えているのかもしれない。ことばの教室の担当者の全国大会、全難言の全国大会でも、以前は吃音分科会の参加者はあまり多くなかったが、最近は多くなった。
 その背景には
・実際にどもる子どもが増えているのかもしれない。
・どもる子どもとのかかわりが難しいと感じる親や、臨床家が増えているのかもしれない。
・吃音に対する関心が高まっている
が考えられる。
・大阪吃音教室だけかも知れないが、高校生や、大学生になってから、30歳をすぎてから、どもり始めたという人が、増えている。これままでの3歳前後にどもり始めるという人に加えて、思春期を過ぎてからどもり始める人がいるので、増えていると感じるのかもしれない。

【原因1】社会的な問題
競争社会、不安を抱えた人が増えている。人間関係がぎくしゃくしている。生きづらい社会になってきた。

【原因2】教育へのプレッシャー
吃音に対する常識もめちゃくちゃ。小児科医の研修会で、小児科医のほとんどが、80パーセントが自然治癒すると思っていた。吃音研究の現在常識では、自然治癒は、40〜45パーセントくらい。

 この後まだまだ質問に対して答えたり、話し合ったりしていくのですが、ゴールテ゜ンウィークで、毎年言っている伊賀地方に出かける時間になりましたので、この続きは連休明け報告します。
 よい、ゴールデンウィークをお過ごし下さい。

日本吃音臨床研究会・伊藤伸二 2012/05/03