大阪スタタリングプロジェクトの運営会議
   〜2020年度の吃音をめぐる活動を話し合う〜


運営会議1 2月15・16日、大阪吃音教室を毎週開催し、どもる人のセルフヘルプグループである、大阪スタタリングプロジェクトの、2020年度の活動に向けた運営会議が行われました。以前は、宿泊して2日間していましたが、最近は、日帰り2日間になっています。
 仕事の都合で両日参加が難しい人もいますが、延べ22名が参加して話し合いました。
 最初は、この1年間の振り返りです。自分が担当した講座のこと、参加した講座で心に残っていること、プライベートなことなど、何を話してもいいということでスタートしました。忘年会と同じで、ところどころにつっこみが入り、思いついたことを外野が自由に発言するので、あちこちで脱線します。脱線しながら、ゆったりとした流れの中で、運営委員のメンバーの1年間を振り返ることができました。事務的にスケジュールを決めるのではなく、このような時間を大切にするのが、会長の東野晃之さんの方針です。
 セルフヘルプグループの例会、大阪吃音教室の中では聞かれない、その人の社会的な活動や生き方を聞くことができる、豊かな時間になりました。
運営会議2
 その後、年間スケジュールの計画です。大阪吃音教室の講座の柱は、次の3つです。
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 吃音の原因、これまでの吃音治療の効果と限界など、つきあう相手、つまり吃音そのものについて学びます。
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 吃音そのものは完全に治らなくとも、人と楽しくコミュニケーションすることはできます。その能力を伸ばすために、話す、読む、聞く、書くの総合的なトレーニングを行います。
自分を知り、よりよい人間関係をつくるための講座
 ちょっとした自分への気づき、他者への気づきでも、人間関係は変わります。交流分析、論理療法、アサーティヴ・トレーニングなどの考え方を応用して、よりよい人間関係をつくるにはどうすればよいかを学びます。
運営会議3
 毎週金曜日、かなり長くかかわる人もいますが、その人たちは、「飽きない」と言います。同じテーマでも、参加者が違い、担当者が違うと、そこで展開される話は変わってきます。そこに、参加している人の人生が現れるから、飽きることなく、参加を続けていると言います。僕が54年も、この活動を続けているのも、同じです。どもる人の声を聞き、生き方に触れ、刺激を受けています。
 今回、講座名は少し変化をつけようという意見が出て、キャッチコピーを考えました。入門、実践などとしていた連続講座も、「入門、実践」ということばをやめ、どこからでも参加できるようにしました。1、2、3などの数字も外しました。スケジュールが決まったら、担当者です。次々に手が挙がり、担当者の空欄がうまっていきます。担当すると、勉強するし、担当した者が一番得をすることを、みんなよく知っています。

 大阪吃音教室がこれまでのセルフヘルプグループの例会から、吃音教室と名前が変わる例会に変わったのは、1987年、世界大会の翌年です。その年は、45回ほどの年間の講座の全てを僕が担当しました。それまでのミーティングとは全く違う内容に変えたからです。それから、33年が過ぎ、僕の担当するのは、今年は4つくらいでしょうか。

 新しい提案もなされました。「新生」の編集の担当も決まりました。4月からは、会場も変わります。これまで長くお世話になった應典院の一般利用停止に伴い、アネックスパル法円坂が、新しい会場になります。
 いつもの時間、いつもの場所で、会い続ける、というセルフヘルプグループの基本を常に大切にしながら、2020年度の大阪スタタリングプロジェクトの活動がもうすぐ始まります。
 どもりながら豊かに生きることができることを自らの生き方で発信し、どもって生きることの意味を味わいながら、日本吃音臨床研究会と大阪スタタリングプロジェクトは、共に歩んでいきます。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2020/2/23